プログラミング教育 2019 3 3

書名 プログラミング教育はいらない
著者 岡嶋 裕史  光文社新書

「プログラミング教育はいらない」
 その通り。
ただし、「プログラミング的思考」は必要である。
 さて、昔話をしましょう。
複数のプログラミング言語を使いこなす私を見て、
知人は、「ワードやエクセルの使い方を教えてくれ」と言う。
 私は、「実に迷惑な話だ」と思いました。
そもそも、プログラマーというものは、
「自分が作ったプログラムは好きだが、
他人が作ったプログラムは嫌いである」という定理があります。
 ワードやエクセルは、
「他人」が「C言語」というプログラミング言語を使って作ったものでしょう。
 普通は、プログラマーというものは、
自然と、そういうもの(自己愛)になってしまうものだから、
全国一斉に教育で、
プログラミング言語を使いこなすプログラマーを養成する必要はありません。
 重要なのは、プログラミング言語を覚えるのではなく、
「プログラミング的思考」を身につけるのが重要です。
 知人に「カップラーメンを作ってくれ」と頼めば、
知人は、「あいつは、これが好みだろう」と忖度してくれて、
3分後には、ちょうどよいカップラーメンができているでしょう。
 しかし、コンピューター(ロボット)は、そういう「忖度」はしません。
まず、カップラーメンの銘柄を指定する必要があります。
(ここは、手間が省ける「カップヌードル」を指定します)
次に、「カップヌードル」の味を指定します。
(ここは、「シーフードヌードル」を指定します)
 おっと、忘れるところだった。
水を沸かすということを指示する必要があります。
次は、何度で沸騰させるかを指示します。
水温は90度以上あれば、カップラーメンには用が足りると思います。
 コンピューターに対する指示書は、まだまだ、あるでしょう。
カップラーメンのふたを全部開けてしまうと困るので、
半分まで開けるように指示します。
 次に、お湯を指定の位置まで注ぐように指示します。
そして、ふたを閉めて、3分待つ。
「自分でやった方が早い?」
 そう思った人は、プログラミング的思考が身についていません。
1個だったら、自分で作った方が早いでしょうが、
これが、10個、50個、100個となると、
コンピューターに頼んだほうがよいのです。
 何しろ、コンピューターは疲れないうえに、
「飽きちゃった」という不満を漏らすことはありません。
 人間が得意なことは何か。
コンピューターが得意なことは何か。
 それを考えることが、
人間とコンピューター(AI)の共存には重要です。















































































































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